和食文化

そもそも和食とは自然を尊ぶ日本ならではの食文化のことを指します。

和食は一汁三菜を基本とした日本で古くから受継がれてきた食文化でもあり、健康的な栄養のバランスを実現した食事のスタイルです。

そんな和食は、旨味成分とも呼ばれる出汁を利用することによって作られ、脂肪分の少ないヘルシーな献立を実現しています。

旨味成分と呼ばれる出汁には、昆布や煮干し、鰹節といった様々な素材が含まれており、昆布に含まれるグルタミン酸という成分や、鰹節や煮干しに含まれるイノシン酸という成分などが、混ざり合い、出汁の旨味成分となっているのです。

これらの旨味成分は、それぞれの素材を何倍にも引きたてる相乗効果を発揮していると言われており、古くから日本人があらゆる素材を組み合わせ、試行錯誤を繰り返し、和食の基本となる出汁を一般的な生活に取り入れたことが伺えます。

出汁を料理に使用することは調味料を使用した味付けとは少し異なり、出汁の旨味成分の効果を利用し、少ない味付けでも深い味わいを引き立てるのが、出汁の持つ役割です。

和食料理を作る際に、何か味が物足りなく感じる場合は醤油や塩、味噌といった調味料でななく、出汁が効いていないのかもしれません。

和食特有の優しく深い風味を思い通りに実現することは繊細な作業となるので、努力を繰り返すことが家庭の味を築きあげる最大の秘訣となるでしょう。